漏れないか…常に不安 ナプキン着用の男性記者 多忙で替えられず 座るたびにストレス

 月に1度、女性に訪れる生理。経血が漏れないよう、ナプキンの着用は欠かせない。仕事が忙しい時は替えるタイミングを逸したり、経血が漏れていないかと不安になったり。男性が知る由もない生理中の不快感とは、どのようなものなのか-。松田駿太記者(23)が午前10時から午後7時まで、女性用ショーツにナプキンを付けた状態で、取材から原稿執筆まで1日を過ごした。(社会部・松田駿太)
 午前10時。まず女性の先輩から、ナプキンのサイズは「cm単位」で種類が分けられていることや、ずれないよう下着に固定する「羽あり」や「羽なし」などがあると説明を受けた。「自分は男性で体も大きい方なので、40cmくらいですかね?」と聞くと「体の大きさではなく、経血量に合わせてサイズを選ぶんだよ」。これまで、お店やCMなどでナプキンの情報は目にしてきたが、実際は全然知らないと恥ずかしくなった。先輩と相談し、サイズは30cmに決めた。経血量の多い日や就寝時に使用するそうだ。
 一般的に、女性の生理1周期(3~7日間)の正常な総出血量は20~140ミリリットルだという。選んだナプキンに30ミリリットル(大さじ2杯)の水を含ませて、自分の下着に付けてはいた。我慢できないわけではないが、常に股が湿っている感覚で不快だ。歩くたびに下着の中で「サッサッ」と擦れる感じがして、周囲に音が聞こえないかと不安になった。
 先輩から「生理の日は、色の薄いズボンはあまりはかない。松田君、今日のズボンは灰色だけど、不安はない?」と聞かれた。その瞬間に「これ、もしナプキンがずれて水分が下着に漏れたら、お漏らししたみたいになるかも」と不安が襲い、黒など暗色のズボンにすればよかったと後悔した。
 午前10時から正午までは会社で記事を書いたり、日程を確認したり。午後は車を長時間運転して取材に向かうため、お昼時間に薄型の29cmに取り替えた。先ほどの大きめのナプキンより、ごわつきがなく快適。「同じナプキンでも全然違う」と素直に感動した。
 だがその後は取材が詰まっていてなかなかトイレ休憩が取れず、4時間ほど蒸れたナプキンを付けたままとなった。座るたびに「ジュワッ」と若干の水分を感じるなど、小さなストレスが重なっていく。「早く取り替えたい」。着用時間が長くなるにつれ、取材先の話を聞いてメモを取りながらも、集中力が妨げられた。
 午後4時。会社に戻る途中でコンビニのトイレに入り、濡れていないナプキンと取り替えたが「これ以上着け続けると、肌荒れしそうだな」と思った。会社で記事を書き、午後7時に外して体験終了。 ナプキンを付けて仕事をしてみたら、替えるタイミングや服装への配慮など「考えることや、やるべきこと」が一気に増えた。付けていることを周囲に悟られたくないので、取材中も水分が下着から漏れないよう気を使って、気疲れした。
 体験したのはたった1日。実際は毎月、1週間近く続く上に、生理痛や精神的な不安感なども重なる。「生理のない男性はうらやましい」と、友人やパートナーから言われた経験があるが、その言葉の意味が少し分かった気がする。
https://news.yahoo.co.jp/articles/07cff4771b8198c549b1e0614036fc39a4032aa7

これはとても良いレビュー記事。
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